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研究・繁殖・環境
2023.04.16

今年初めてアカウミガメが産卵しました。

アカウミガメ(個体番号:CcW-19)が、4月16日に産卵しました。卵は掘り出し、別棟のカメ類繁殖研究施設の人工ふ化場の砂中に埋め戻して、約2ヶ月後の誕生を待ちます。

■産卵日時
令和5年4月16日(日) 午前1時48分頃

■産卵個体
個体番号:CcW-19 (甲長:85.9cm 体重:112.6kg)

アカウミガメCc-W19(左)と産み落とされた卵(右)

当館では、1995年に世界で初めて屋内の人工砂浜でアカウミガメが産卵して以来、通算25年目の産卵です。ウミガメ類が、屋内の人工砂浜で産卵するのは大変珍しく、生態が謎に包まれているとともに絶滅が心配されるアカウミガメの繁殖研究に資するところが大きいです。

アカウミガメ(絶滅危惧IB類)
世界中の温帯域から亜熱帯域に広く生息します。甲羅は赤褐色で頭が大きいのが特徴です。雑食性で、主にエビ、カニ、貝などの底棲生物を食べます。産卵は5月から8月の夜中に行われ、一回に産卵する卵の数は100個近くになります。中には1年で5~6回の産卵を繰り返すこともあり、500個以上の卵を産むこともあります。卵は約2ヶ月でふ化し、夜中から明け方にかけて砂の中から子ガメたちが這い出し、大海原へ旅立っていきます。