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研究・繁殖・環境
2020.05.29

名古屋港水族館で繁殖した アカウミガメが初めて産卵しました

平成9年(1997年)、ウミガメ回遊水槽に連なる人工砂浜で産卵され、孵化したアカウミガメ(個体番号:Cc97-No.11)が、28日未明に産卵しました。当館内で繁殖した個体が産卵したのは、初めてのことです。卵は掘り出し、別棟のカメ類繁殖研究施設の人工ふ化場の砂中に埋め戻して、約2ヶ月後の誕生を待ちます。

ウミガメ回遊水槽(総水量:300トン)は、平成29年12月より改修工事に入り、平成31年3月28日にリニューアルオープンしました。リニューアルでは、人工砂浜の砂を野生のアカウミガメの産卵が見られる愛知県渥美半島の赤羽根海岸から採取した自然の海砂へ入れ替えています。産卵は、世界で初めて屋内の人工砂浜でアカウミガメが産卵した平成7年(1995年)以来、通算23年目で、平成29年以来3年ぶり。水槽のリニューアル後では初めてとなります。(平成23年は産卵個体なし)

産卵日時

令和2年5月28日(木)午前1時00分頃

産卵個体

アカウミガメ 個体番号:Cc97-No.11

平成9年(1997年)産まれ

産卵個数

79個

 

飼育下で生まれたアカウミガメが産卵した例は少なく、今回の産卵事例は絶滅が心配されるアカウミガメの繁殖生態の解明に役立つものと思われます。

今回産卵したアカウミガメ(Cc97-No.11)は、現在も飼育している個体

(CcW-No.06)が1997年に産卵し、誕生した個体です。Cc97-No.11は約10年前から、性成熟が確認されており、飼育員一同、繁殖を待ち望んでいました。

 

今回産卵したアカウミガメCc97-No.11

 

 

アカウミガメ

世界中の温帯域から亜熱帯域に広く生息します。甲羅は赤褐色で頭が大きいのが特徴です。産卵は5月から8月の夜中に行われ、1回に産卵する卵の数は100個近くになります。中には1シーズンに5~6回産卵を繰り返すこともあり、500個以上の卵を産むこともあります。卵は約2ヶ月で孵化し、夜中から明け方にかけて砂の中から子ガメたちが這い出し、大海原へ旅立っていきます。雑食性で、主にエビ、カニ、貝などの底棲生物を食べます。