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2022.10.30
遠い海からはるばると…
日本の海のコーナーにこんな変わった姿の魚が展示されました!

ミカヅキツバメウオという魚です。
ツバメウオの仲間の幼魚は背中にある「背びれ」とお尻辺りにある「しりびれ」が縦に長く、ツバメが翼を広げて飛んでいるようなシルエットをしています。ところが成魚になると全く違う形になるんです。
ミカヅキツバメウオと同じ仲間のアカククリという魚で見てみましょう!
アカククリの幼魚
アカククリの成魚
同じ魚とは思えないほどの変貌を遂げますよね~
さて、展示しているミカヅキツバメウオは知多半島で採集された個体です。
本来ミカヅキツバメウオは、サンゴ礁などがある水温があまり下がらない暖かい海に生息しています。展示個体は海流などに運ばれて暖かい海からはるばる知多半島まで旅してきた魚なのです。
このように海流や台風の影響で暖かい海から本来の生息地とは異なる場所に運ばれてきてしまう魚たちを「死滅回遊魚」と言います。本州では夏から秋にかけて多く見ることができますが、「死滅」とある通り冬の寒さには耐えることができず、その多くがやがて死んでしまいます。
そんな死滅回遊魚は普段サンゴ礁などに生息しているということでカラフルな色合いの魚が多く、皆さんが「熱帯魚」と言われて思い浮かべるような綺麗な見た目をしています。
ここで名古屋港水族館の目の前の海で採集された「死滅回遊魚」を紹介します!
コンゴウフグの幼魚
アケボノチョウチョウウオの幼魚
こんなカラフルな魚たちが名古屋港水族館の前の海にもやってくることがあるんです!
意外と身近な場所にもカラフルな見た目の「死滅回遊魚」が潜んでいるかも?
ぜひ皆さんも夏から秋にかけて探してみては?