スタッフブログ
2015.05.01
3年ぶりに元気な姿を見せてくれました
鹿児島県の屋久島でダイビングガイドをされている中村圭佑さんから名古屋港水族館に連絡がありました。4月19日にダイビング中、名古屋港水族館のタグを付けたタイマイを目撃したのだそうです。送って頂いた写真を確認すると名古屋港水族館とNPO法人日本ウミガメ協議会が共同で「タイマイ野生復帰プロジェクト」として2012年5月14、15日に沖縄県八重山諸島の黒島で放流した水族館産まれのタイマイ38頭のうちの1頭でした。

屋久島で目撃されたタイマイ

タグにはNAGOYAAQUの文字があり、まぎれもなく名古屋港水族館が黒島で放流したタイマイです。
この個体は2009年8月24日に名古屋港水族館で生まれたタイマイで、今年で6歳になります。3年前に放流した時は甲羅の長さが約46cm、体重8.5kgでした。今回発見された写真からは正確な大きさはわかりませんが、放流当時より幾分大きく、逞しくなったように思われます。
これまでも、宮城県、福岡県、熊本県で黒島から放流したタイマイが発見されていますが、残念ながらいずれも死亡していたものでした。今回のように生きて泳いでいる姿が確認されたのは初めての事で、我々スタッフも興奮しています。
タイマイは珊瑚礁域に生息するウミガメなので、放流当初からダイバーに発見されることを期待していました。ただ、八重山諸島の周辺での発見を想定していましたので屋久島で発見されたことには驚いています。今回、ダイビングスポットで発見されたということで、今後もダイバーにこの個体が発見され、新たな情報が得られることを楽しみにしています。

今回目撃されたタイマイの放流地(黒島)と発見場所(屋久島)の位置関係