2020年名古屋港で観察できた生き物たち
皆さん、こんにちは!12月も半ばを過ぎ、今年もいよいよ終盤ですね…
年を越してしまう前に、この1年間に名古屋港水族館前のガーデンふ頭にて観察・採集できた生物たちを紹介したいと思います!!
「こんな生物が名古屋港で採れちゃうの??」という生物も☆
まず春先、4月に観察できたのが…
優雅に漂うアカクラゲです!美しいですね…
日本近海に生息していて、大人になると触手だけで2mを超えるんです。
また、その触手に備えられた刺胞の毒は強く、刺されるとめちゃめちゃ痛いそうです。
まさしく「美しい花には棘がある」ですね!!
ミズクラゲ、カブトクラゲ、ウリクラゲ、オワンクラゲも同時期に観察できました。
続いては秋頃までに観察・採集できた8種類を一気に紹介します!
1種類目:カミナリイカ

普段は水深50~100mほどの砂泥底に生息していますが、春から初夏にかけて産卵の為に岸近くまでやってきます。
下の写真のように、ブドウの房状に白い卵を産みつけるんですよ!!

2種類目:サツキマス

体に綺麗な斑点模様(パーマーク)がありますね!!
海へ下ったアマゴは体の斑点模様が消え、銀白色の体色になり、「サツキマス」と呼ばれるようになります。※1
なんとガーデンふ頭では今回が初確認でした。以前ブログでも掲載していますので、そちらもぜひご覧ください。
※1 ガーデンふ頭(海水域)で発見した為、「サツキマス」として紹介しています。
3種類目:トビウオの仲間
トビウオ類は水面で体をくねらせ、助走をつけると胸びれを広げて水面滑空できる魚として有名です!!
また、トビウオ類は九州北部から日本海側の地域で「あご」と呼ばれているんです!
諸説ありますが、「身が硬いからあごを使ってたくさん噛まないといけない」、「あごが落ちてしまうくらい美味しい」からと言われています。
4種類目:ギマ

ギマはフグやカワハギに近い仲間なんですよ!顔がどことなく似ていませんか…?
また、腹びれと背びれに強靭な棘があり、触るときは要注意な魚です!
(オレンジ色の円で囲ったところ)
5種類目:サンゴタツ

一般的に魚は、背びれ・胸びれ・腹びれ・臀びれ・尾びれを備えています。しかし、サンゴタツを含むタツノオトシゴの仲間は腹ひれ・尾ひれはなく、臀びれも小さいのでひれをパタパタさせてゆっくりと泳ぎます。
ゆっくり泳いでいたら流されない?と思われそうですが、上の写真のように尾を器用に曲げて海藻や枝に掴まることだってできちゃうんですよ!!これなら安心して泳げますね!
また、広く知られているタツノオトシゴと同じで、卵はオスのお腹にある袋(育児のう)の中で育ちます。いわゆるイクメンパパってやつですね!!
6種類目:トサカギンポ

写真を見ていただくと頭に大きな出っ張りがあるのがわかりますか?
(オレンジ色の円で囲ったところ)
これが鳥のトサカに見えることから「トサカギンポ」という名前が付きました。
可愛らしい顔をしていますが…犬歯のような歯を備えていて噛まれると、とっても痛いです!私の体験談(笑)
7種類目:ガンテンイシヨウジ
小枝やつまようじのように、とってもスリムな体形をしていますね…
これでも魚なんです!
頭の前にある長い吻の先には小さな口があり、この口で主に小さな甲殻類などを
食べます。
8種類目:コトヒキ
名前の由来は、浮力調整を行う器官である鰾 (うきぶくろ)を振動させることによってグゥグゥと鳴く様子が琴を弾いている音色に似ていること。「コトヒキ=琴弾」です!!
ちなみに私は塩焼きで食べたことがありますが、とても美味しかったです(笑)
「こんな生き物がガーデンふ頭に??」という生物はいましたか?
皆さんの身近なところでも探してみると…思わぬ発見や意外な生き物と出会うことがあるかもしれませんよ!!
紹介したトサカギンポ、ガンテンイシヨウジ、コトヒキの3種は今後展示予定です!
その際はぜひ見に来て下さいね!