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研究・教育普及 RESEARCH & EDUCATION

2023.05.31 研究

当館職員による論文が、(公社)日本動物園水族館 協会の令和5年度技術研究表彰を受賞しました

バンドウイルカの複数の出産例から得られた出産前データを基に統計処理をした、同種の出産兆候に関する当館職員による論文が、(公社)日本動物園水族館協会の令和5年度技術研究表彰を受賞しました。

受賞日

令和5年5月24日(水)日本動物園水族館協会総会にて受賞

受賞者

名古屋港水族館 飼育展示第二課イルカ担当 大島 由貴 他

論文題目

バンドウイルカ6例の出産前における乳裂間隔と直腸温の変化

 論文概要

名古屋港水族館で出産したバンドウイルカの雌4頭6例の出産前の乳裂間隔を計測し、その変化を飼育下ハクジラ類において出産日予測に広く用いられる直腸温と比較検討し、出産日予測への有効性を確認しました。結果、乳裂間隔は出産前48時間以内に顕著に拡大すること、出産兆候である直腸温の顕著な低下とおよそ同時期に発生することが分かりました。先行研究と矛盾しない結果が得られたことからも、乳裂間隔は出産日予測の有効な指標となると考えられました。乳裂間隔の計測はこれまでも国内外の水族館で行われてきましたが、6例の出産を比較し、直腸温、先行研究を交えて検討、論文化したのは本報が初めてとなります。