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研究・教育普及 RESEARCH & EDUCATION

2023.10.11 繁殖

当館生まれのベルーガ「ナナ」が妊娠しました

名古屋港水族館で生まれたベルーガの「ナナ」がこのたび初めて妊娠しました。
超音波(エコー)検査やその後の経過観察によると、胎児も順調に育っており、ホルモンの状態も安定しています。順調にいけば、令和6年5月から7月頃に出産する予定です(妊娠期間は14~16か月)。
「ナナ」の繁殖が成功すれば、水族館生まれの個体の出産は、国内初となります。
赤ちゃんベルーガが無事元気に生まれるように、皆様には温かく見守っていただければと思います。
当館は、北館開館以来、鯨類の繁殖研究を継続して行っており、国内で初めてベルーガの出産に成功しています。また、ベルーガはこれまで6回出産し、「ナナ・16歳(メス)」、「ミライ・11歳(オス)」の2頭が元気に成長しています。

個体データ

■妊娠個体

個体名:ナナ
年齢:16歳
体長:360㎝
体重:553㎏
生年月日:平成19年7月25日 名古屋港水族館生まれ

■オス個体

個体名:ニコ
年齢:16歳(推定)
体長:456㎝
体重:1,235㎏
搬入日:平成28年8月2日 搬入

今回妊娠が確認された「ナナ」(左)とオス個体の「ニコ」今回妊娠が確認された「ナナ」(左)とオス個体の「ニコ」

ベルーガ「ナナ」の超音波(エコー)画像(令和5年9月22日撮影)

ベルーガ

ベルーガは、北極圏、またはその周辺海域に生息し、交尾や出産も春から夏にかけて行われ、新生児は、濃い灰色で生まれる。大きくなるにつれて次第に白くなり、12歳頃には、ほどんど全身が白くなる。群れで行動する時「海のカナリア」と呼ばれるカナリアのさえずりのような鳴き声を頻繁に発する。背びれがなく、頭は小さく丸い。頸椎が融合していないため、頭を自由に動かすことができる。食性は魚以外にも色々な小型の甲殻類や軟体動物などの底生動物も食べる。