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スタッフコラム COLUMN

2023.12.22 無脊椎動物

へ~んし~ん②

水族館のインスタ映え担当といえば…

クラゲですよね💗

 

そんな大人気のクラゲたちですが、生まれたときの姿をご存じでしょうか?

実はクラゲは生まれたときは、水族館で見られる姿とは全く違う形をしていて、変身を繰り返しながら成長するのです!

今回はミズクラゲが展示水槽にデビューするまでの様子をご紹介します♪

 

さて、「ミズクラゲ」と聞いて多くの方が思い浮かべるのは、丸くてゆったりと拍動しながら浮遊する姿かと思います。しかし、ミズクラゲの最初の姿はこちら!

 

なんと!上の写真の米粒のようなものが、クラゲが受精卵から生まれた最初の姿なのです( ゚Д゚) 楕円形の幼生で「プラヌラ」と呼ばれています。プラヌラの大きさは約0.2mmととても小さく、目を凝らさないと見えないです💦 このプラヌラは水中を泳いで、適当な場所を見つけて着底をするので、シャーレに入れて放置をしておくと…

 

 

1週間程でシャーレに付着し、「ポリプ」へと変化しました✨ ポリプはイソギンチャクのような形をしていて、触手を使って自分で餌(プランクトンなど)を食べ成長していきます。

当館では「アルテミア」という動物プランクトンを与えています。また、無性生殖を行い、どんどん数を増やしていくのです。

 

そして、このポリプは水温の低下などの刺激を受けると、変態を開始します。私の育てているポリプは飼育水温をだいたい10℃下げてから2週間ほどで変態を開始しました👍 「ポリプ」から縦に伸びながら横にくびれを生じる「ストロビラ」になり、くびれたものが遊離し「エフィラ」となります。

 

エフィラは成長するにつれ、腕が短くなり、歯車のような形から円形の傘のようになり、クラゲの形に近づく「メテフィラ」の段階を経て、幼クラゲとなります。そして…

 

 

エフィラから約3ヶ月ほどで、展示水槽へデビュー!みんな大きく綺麗に育ってくれました✨

ミズクラゲがデビューするまでの華麗で神秘的な変身はいかがでしたか?

皆様も名古屋港水族館を訪れた際は、是非、水中を漂うクラゲたちに癒されてみてくださいね(*´▽`*)

飼育展示1課 藤松詩香