©2024 All Rights Reserved. Nagoya Port Foundation

スタッフコラム COLUMN

2024.03.21 その他

ヒゲ板

こんにちは。
今日は、ヒゲ板を紹介します!!
まず、クジラの仲間には口の中に歯がある「ハクジラ」とヒゲがある「ヒゲクジラ」がいます。私が担当しているシャチは、口の中に歯が生えているので「ハクジラ」の仲間です。

さて、今日紹介したいのはヒゲクジラの仲間、セミクジラのヒゲ板です。
セミクジラは漢字で書くと“背美鯨”と書き、その名の通り背びれがなく背が美しいクジラです。頭部がとても大きく、体長(11~18m)の4分の1ほどにもなります。
また、頭の上や目の上、下顎などに「カラシティ」と呼ばれるこぶ状の突起があるのも特徴です。(1頭1頭、数や形、位置が違うので個体識別にも役立ちます。)

セミクジラ

それでは、まずヒゲクジラのヒゲ板がどのように生えているのか紹介します。
ヒゲ板は、口の中に生えており、上顎からぶら下がっています。
重なり合ってぎっしり並んでいるんですよ。
正面から見るとこんな感じです。

正面から見たヒゲ板の生え方

セミクジラのヒゲ板は両側にそれぞれ205~270枚あるそうです。
それでは今回はその1枚を見てみましょう!!

じゃ~ん!!!

セミクジラのヒゲ板を持つ飼育係

とても長いですよね。ヒゲクジラの中でもトップクラスの長さです。
長いものでは、3mにもなります。

もっと近くで見てみましょう。

セミクジラのヒゲ板のアップ

近くで見るとヒゲ板には細いヒゲがあります。
見た感じは「髪の毛」みたいです。
そして触ってみると1本1本しっかりしていますが、さらさらヘアーのように柔らかいです。
この細いヒゲが口の内側になっているんですよ。

さて、このヒゲ板を最大限活かしてセミクジラはプランクトンを食べています。

食べ方も特徴的なので紹介しますね。
セミクジラのヒゲ板は先端に生えておらず、口を開けて泳ぐと口の先端から海水が入り、
両側のヒゲ板を通って出ていきます。
その時、エサとなるプランクトンなどが、内側の細いヒゲにひっかかり、
ある程度たまると、口を閉じ飲み込んでいます。

セミクジラの餌の食べ方

つまり、泳ぎながらエサを濾しとっています!!
なんと効率の良い食べ方なんでしょう。
この食べ方が出来るのは、ヒゲ板のおかげですね。

水族館では、このように貴重な標本を管理するのも役割の一つです。
現在はセミクジラのヒゲ板は展示していませんが、機会があったら是非皆さんにも見ていただきたいです。
今日は、セミクジラのヒゲ板を紹介しました!!

飼育展示2課 松本智美