羅臼に行ってきました!〜その2〜
こんにちは!
〜その1〜に引き続きシャチ担当の宮嶋です。
このシリーズ?のブログはシャチの担当であるわたしが
北海道の知床、羅臼に行ってきた!という
いつもの飼育員ブログとは違ったテイストでお送りします。
さて、前回のブログで慌てて宿に入ったわたしですが
ちょうどそのころメールが届いていました。
翌日乗る予定の観光船の出航可否に関するメールです。
メールを開くとそこには
明日の午前は欠航が決まってしまいました。
午後はまた明日の判断となります。の文字が…
肩を落としてしまったことは言うまでもありません。
なんなら心の中では膝から崩れ落ちていました。
ですが
わたしには自分が雨女であるという自負があったので
多少の覚悟はできていました。
楽しみな予定を前に天気予報を気にしすぎると雨雲を呼ぶ、
という自分のジンクスのようなものに対抗するため
なるべく天気予報を見ないようにしていたのですが
こればかりはどうにもなりません。
気持ちを切り替えて眠りについたのでした。
翌朝
午後から出航か、欠航かの判断がなされるまでの間に
羅臼神社を参拝しました。
宿からはおよそ10分の朝の散歩です。
途中キツネに遭遇しました。
名古屋生まれ、名古屋育ちのわたしは
野生のキツネに出会ったのがこれ初めて
思わずパシャパシャと、何枚も写真を撮ってしまいました。
怪訝そうなキツネ。
実はこの後滞在中に野良猫かな?というくらい
たびたび遭遇したので
これでもか、と、しつこく撮影したのはこれっきりでした。
羅臼神社から望む海は青く、空もカラリと晴れていて
これは午後は期待できるかもしれない!と
足取り軽く、観光船の事務所へお伺いしました。
おはようございます!の挨拶も早々に
今日はコレ無理だぞ?と船長のお言葉…
半べそで声にならない声をあげると
晴れてる日ほど北風が吹いて時化(シケ)るんだわ
と、羅臼の気候について教えていただきました。
そこから1時間ほど、検討してくださいましたが
願い及ばず、午後も欠航となってしまいました。
とても残念でしたが、せっかく羅臼まで来たのだから観光を、と
羅臼町から少し山を登ってたところにある
知床国立公園の知床羅臼ビジターセンターへ…
するとなんと、月曜休館ではありませんか!
不思議なもので
同じ月曜休館の施設で勤めているのに
休日に遊びに出かけて「あ、休館だ」ということが
よくあります…
ならば!と山を下り、
今度は海沿いを羅臼漁港側にさらに進んで丘を登ったところにある
クジラの見える丘公園というところに伺いました。
小高い丘の上、さらりと心地よい風が吹く快晴のなか
海に出られなかった悔しさを胸に秘めて
双眼鏡を覗きます。
水平線上を右から左、左から右と
ゆっくり目を皿にして覗きますが、自力では何も見つけられず…
その執念を感じてくださったのか
見つけた方が「居た居た!ここ。覗いてごらん」と覗かせてくださり
遠い遠い先に
2頭のメスと思われるシャチを観察することができました。
両目の視界が重なる丸い映像のような世界の中に
米粒ほどのサイズの黒い三角形が2つ
水面から出てきては引っ込み、出てきては引っ込みする、それが
わたしの人生で初めての野生のシャチの姿でした。
写真はありませんがしっかりと脳裏に焼き付いています。
※この写真には写っておりません。遠くに見えるのは北方領土、国後島です。
あぁ、本当に、この目の前の海に
本当にシャチが居るんだ
と
感嘆したことを覚えています。
米粒のようなサイズでも、ただの黒い三角形でも
それでも
シャチが見れたんだ!という満足感で
その日は胸がいっぱいになりました。
明日こそ海況に恵まれますように
祈りながら、何度も黒い三角形を思い出しながら
翌朝に備え、早々に眠りにつきました。
以上で〜その2〜は終了です。
ほぼシャチが登場しないまま、単なる旅の日記になってしまっていますが
〜その3〜にもお付き合いいただけると嬉しいです。
〈おまけ〉
夕飯にはツブ貝(前夜に引き続き!)と
海鮮サラダをおいしくいただきました♡