特別展「飼育係、南極に行く」の見方 「昭和基地ライブカメラ」編
現在開催中の特別展「飼育係、南極に行く」は開始から1か月が経ちました。
ここで、展示物の見方を数回に分けて紹介します。
初回は「昭和基地ライブカメラ」の見方です。
国立極地研究所の協力の元、南館2階エントランスホールで「昭和基地ライブカメラ」の画像を映写しています。
ライブカメラは「管理棟」を西側と東側のカメラから、30秒おきに交互に画像を配信しています。
銀色の建物が、昭和基地の象徴的な建物「管理棟」です。中には隊長室、通信室、庶務室、食堂、診療所(オングル中央病院)などがあり、その時の越冬隊員たち(現時点では第65次南極地域観測隊越冬隊)が管理しています。
まず、西側カメラの画像の見方について説明します。
右上の赤色で示したところに時刻が表示されます。日本と昭和基地との時差は6時間で、昭和基地の方が遅い時間なので、この写真は日本時間では14:17になります。日本時間で14時以降にライブカメラを見ると観測隊員の活動が見られるかもしれません。
緑色で示した場所、「昭和基地」の看板が立っていて昭和基地を象徴する場所です。このエリアは「19広場(いちきゅうひろば)」と言い、日本との中継イベントでよく使われる場所です。イベントは時差を考慮して日本時間14:30(昭和基地時間8:30)ごろから行われることが多いので、気になる方はチェックしてみてはいかがでしょうか。
11月15日現在、昭和基地周辺には雪が積もっていますが、第66次南極観測隊本隊が到着すると物資の輸送が始まるため、車両が通行できるように除雪をします。19広場の地面が次第に露出していく様子が見られると思います。
次に東側カメラの画像の見方について解説します。
こちらは、西側からの画像をちょうど反対側から見た様子です。西のカメラよりも距離があるため、広角になっています。この画像では黄色い部分に注目して、空や海氷の様子を見ることが出来ます。海氷の奥の方に氷山が見えますが、これから夏の日差しが強くなってくると氷山の表面が次第に溶けて丸みを帯びてくる様子がわかると思います。
また、広い画角のため、重機での除雪作業の様子が見られるかもしれません。
現在は白夜期に入るころで、名古屋港水族館開館中は常に明るい画像が見られますが、白夜期を過ぎた2月以降は太陽が昇る美しい様子が見られる可能性があります。
西のライブカメラからの画像は国立極地研究所のホームページから見ることが出来ます。以下のリンクからご覧いただけます:https://www.nipr.ac.jp/webcam/
是非、チェックしてみてください。
ライブカメラの画像配信の左横には、アデリーペンギンと「しらせ」を背景にしたフォトスポットが設置されています。特別展の記念に、ぜひ撮影してみてください。
飼育展示第一課 松田 乾