©2024 All Rights Reserved. Nagoya Port Foundation

スタッフコラム COLUMN

2025.02.11 カメ

サッカーボール??

 

南館3階オーストラリアの水辺で飼育している「チリメンナガクビガメ」を紹介します。

まず、チリメンナガクビガメは、その名の通りなが~い首が特徴です。

このなが~い首は、呼吸をするために水面に鼻を出したり、エサを採ったりする時に役立ちます。

2024年10月ごろ・・・甲羅の真ん中が黒くなっていました。

てっきり、個体識別のために誰かが黒く塗ったのかと思いました。

※他のカメ(メス)は産卵の時に、夜間の暗いときでも分かるように白くマーキングしています。(2020年11月7日ブログ)

 

ではなぜ、誰もマーキングしていないのに、黒くなったのでしょうか?

 

答えは・・・

 

 

脱皮です。カメたちは脱皮をするのですが、ヘビのようにすべてがつるりと剥けるわけではありません。

甲羅のウロコ一枚一枚がぺりぺりっと剥けていきます。

一枚剥けたのがこちらです。

さて、どのくらいで全部剥けるのでしょうか?!

とても気になったのでチリメンナガクビガメ24番を観察してみました。

全ての甲羅が脱皮するまでに、1か月くらいかかるのかな?もしかしたら、真ん中が剥けたので、周りも規則的に剥けて、サッカーボールのような模様になるのかな?!などと予想をして、見守りました。

だんだんと黒い部分(脱皮した部分)が増えてきました。


残念ながら、サッカーボールのような模様にはならず、剥ける場所の規則性はありませんでした。

 

観察した結果、レイアウト用の流木など水槽の中の構造物と甲羅が擦れる場所からどんどん

剥けてきたように思います。

そして、チリメンナガクビガメ24番の場合は、およそ3か月で甲羅の全てのウロコが脱皮しました。

みなさんも、なが~い首を観察した後は、

甲羅にも注目して観察してみてくださいね。

カメの甲羅は、一枚一枚の形が違うもの面白い観察ポイントですよ!!

 

飼育展示第一課 松本 智美