2025.04.26 魚類
当館で生まれました!
南館2階エントランスにて、4月26日から新しい展示が始まりました。
今回の主役はこちら!

「ホソスジマンジュウイシモチ」といいます。南館3階のマングローブ水槽で以前から飼育している種ですが、このたび繁殖に成功し、幼魚を展示することができました!
↓成魚は全長10cmほど

本種は自然界では約2週間おきに求愛・産卵を繰り返します。ホソスジマンジュウイシモチを含むテンジクダイの仲間は、卵がふ化を迎えるまでオスが口の中で保護するという、とても面白い生態があります。
飼育中のホソスジマンジュウイシモチたちは個体識別ができておらず、正確な頻度はわかりませんが、口の中で卵を保護しているオスが交代で見られ……これはチャンス!!!と、繁殖に挑戦しました。
↓口の中で卵を保護している個体

そのまま水槽内でふ化すると、他の魚に食べられたり、濾過水槽に流されたりしてしまうため、抱卵したオスを丁寧に別の水槽へ移動。卵を吐き出すことがないよう、慎重にすくい上げます。

↓容器ですくって隔離水槽へ移動

無事にふ化すると、全長約3mmの仔魚が数千匹生まれます。

数千匹!?そんなに育ったらえらいこっちゃ!
しかし…1か月以上生き残れるのはごくわずかなんです。
時には移動の際に親魚が卵を吐き出してしまったり、無事にふ化を迎えても、餌の種類を切り替える時にうまくいかず、力尽きてしまうものもいたり。
餌や水質管理など、毎日が緊張の連続でした。
その努力の甲斐あって、2025年4月現在、去年生まれた9匹・今年生まれた8匹の計17匹が順調に成長中です✌
ホソスジマンジュウイシモチの幼魚の展示は6月29日まで行っています。
かわいらしい幼魚の姿は今だけ!この時期ならではの魅力をぜひご覧ください🎵
飼育展示第一課 尾田 愛実