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スタッフコラム COLUMN

2025.08.20 無脊椎動物

「ふわっと」ひろげて❣「ぱくっと」キャッチ❣

皆さんこんにちは❣

皆さんは深海生物と聞いて、どんな生き物を思い浮かべますか?

ダイオウグソクムシやチョウチンアンコウなど、深海には面白い生き物が沢山いますよね!

名古屋港水族館の深海ギャラリーにも面白い深海の生き物がたくさんいます。

お客様からあまり注目されない生き物もひっそりと展示されているのです。
 

いやいや、ちょっとお待ちください!!

そんな生き物たちにも、知れば知るほど、どんどんかわいく見えてくる魔法がかかっているんです❣

ちょっと地味な深海生物から、今回は『ミョウガガイ』を紹介します!

こちらがミョウガガイです🥰

私も初めて見たときはどこがどうなっている生き物なんだ!?と頭にハテナがいっぱい浮かびました…
ミョウガガイは名前に「カイ」と付きますが貝の仲間ではなく、フジツボなどと同じ甲殻類の仲間。つまりエビやカニに近い存在なのです!
幼生の頃は海で浮遊生活をしていますが、住みやすい場所を見つけると、そこにくっついて一生を過ごします。岩にくっついたり、貝にくっついて一緒に行動したり、住む場所は様々です。

自分の住む場所を決めた後はじっとその場で餌が来るのを待つのみ!自然界では海中に漂うプランクトンを食べて生活しています。当館では週に二回ほど動物プランクトンの仲間であるツノナシオキアミ(通称アミエビ)を細かくミンチ状にしたものをスポイトでふわふわと与えています。この食事シーンがとてもかわいいのです💓

ミョウガガイ摂餌シーン

水槽内では、餌に気づくと殻をゆっくりと開き、そこから蔓脚(まんきゃく)という触手のようなものを少しずつ出して広げ、餌を絡めとるようにして捕食しています。

この、餌に気付いて少しず~つ蔓脚を出してくる姿❣そして餌をキャッチする姿❣これがとってもかわいいのです!

蔓脚を広げている『ミョウガガイ』を見つけたら、その動きを想像しながら、ぜひ観察してみてください。幸運にも給餌している場面に立ち会えたら…そのかわいさを実感してください!!

飼育展示第一課 樋口遥風