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スタッフコラム COLUMN

2021.04.06 無脊椎動物

「アカクラゲはどうやって増やしている??」                     

皆さま、くらげなごりうむのアカクラゲはご覧いただけましたでしょうか?

いかにも「毒がありますよー!」と主張せんばかりの、真っ赤なストライプが特徴的ですよね!今回は、名古屋港水族館でどのようにしてアカクラゲを増やしているのかをご紹介します(*^^*)

まずはこちらの写真をご覧ください↓↓↓

これは、アカクラゲがオスかメスかを判別するために行われる「バイオプシー」という作業をしているところです。アカクラゲの生殖腺の一部を、細いスポイトで採取し顕微鏡で見ることによって、そのアカクラゲの性別を見分けることが出来るのです!

 

ちなみにこちらが、オスが持っている精巣の写真で、

 

こちらはメスが持っている卵巣の写真です。

性別が分かったら、オスとメスを同じバケツに入れ、一晩待ちます。

上手くいくかなぁ?とドキドキする瞬間です!

次の日の朝、バケツの中を覗きこむと、、、

なんと!

先程の写真でお見せした精巣から放出された精子と、卵巣から放出された卵が受精して、「プラヌラ」と呼ばれる小さな粒状の幼生が水の中を泳いでいるではありませんか!

大成功の証です!(^^)!

肉眼で見ると大変小さく見つけづらいのですが、大切に掬い上げてシャーレに移します。泳いでいるプラヌラはやがて、「ポリプ」に変化してシャーレの底に貼り付きます。ポリプが成長し、水温などの環境条件が変化すると、わずが2~3mmの小さなクラゲがポリプから離れて泳ぎ出し、最終的に皆様がよく目にする「クラゲ」へと成長していきます。

 

アカクラゲがどのようにして水族館で増やされているのか、ご理解いただけましたでしょうか!クラゲの種類などによって、自然界での増え方も多種多様で大変面白いので、気になる方はぜひぜひ調べてみてくださいね(*´ω`*)