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スタッフコラム COLUMN

2021.07.07 無脊椎動物

くらげなごりうむに毒ヘビ??

こんにちは!

さて皆さま、名古屋港水族館の「くらげなごりうむ」に、とある毒ヘビの名前が付いた、こんなクラゲが展示されているのはご存じですか??

その名も、『ハブクラゲ』!! 皆さまも、一度は聞いたことがある名前なのではないでしょうか?? それもそのはず、このハブクラゲはとても強い毒を持つことで有名なのです! 沖縄や奄美周辺の暖かい海に生息するこのクラゲ、同じ沖縄県には「ハブ」という強い毒を持ったヘビがいるのですが、その名前を付けてしまうほどハブクラゲは怖い生き物とされているのです(; ・`д・´)

ハブクラゲに刺されてしまうと、激しい痛みを感じたり、みみず腫れや水ぶくれなどができたりしてしまい、最悪の場合死に至ることもあります。特に小さなお子様が刺されてしまうと大人の方よりもひどくなりやすい傾向にあるため、興味本位などの軽い気持ちでは絶対に近づかないようにしてくださいね!!

ところで、展示されているハブクラゲを見て「小さいなぁ」と思ったお客様、大正解です!! 7月現在、名古屋港水族館で飼育しているハブクラゲは傘の直径が約2㎝ですが、自然界では傘の直径が約10㎝~15㎝にまで成長する個体がいるようですので、強い毒という怖さもあるもののこれからの成長が楽しみなところです。

名古屋港水族館では餌としてアサリを細かく刻んだものを主に与えています。下の画像は餌のアサリが胃に入った個体です。(黄色の物体が餌のアサリです)

細いスポイトで1個体ずつに与えるため、水槽の中に手を突っ込むことがないようにして気を付けてはいるものの、「どうか刺されませんように!」といつもハラハラドキドキしています。また、傘から伸びている糸状の触手がスポイトについてしまうとあっという間にちぎれてしまうため、慎重に作業を進めています。

万が一ハブクラゲに刺されてしまった場合は、応急処置として刺された部位にお酢をかけることが有効とされています。(くらげなごりうむのクラゲラボ内にも、お酢が入ったペットボトルが置いてあります!)他の部位まで刺されてしまう可能性があるので、素手で触手を剝がしたり真水をかけたりしてはいけません。触手が刺激を受けて、余計に刺されてしまうこととなります(>_<) お酢はあくまでも応急処置ですので、必ず病院へ行ってくださいね!!

(※ハブクラゲに刺された際には有効とされていますが、ハブクラゲ以外の生物に刺された場合にはむやみにお酢をかけてはいけません。かえって状態を悪化させてしまう恐れがあります!!)

もうすぐ長い梅雨が明け、海開きもする頃かと思います。沖縄にはハブクラゲ対策としてネットなどが張ってある海水浴場などもありますが、何事にも油断は禁物です。「今年こそ沖縄の海で遊ぶぞー!!」というそこのあなた! ハブクラゲに負けないためにも、海水浴のお供にお酢はいかがですか??