羅臼に行ってきました!〜その3〜
こんにちは!
〜その1〜
〜その2〜に引き続き
シャチ担当の宮嶋です。
このシリーズ?のブログはシャチの担当であるわたしが
北海道の知床、羅臼に行ってきた!という
いつもの飼育員ブログとは違ったテイストでお送りします。
羅臼に来て3日目の朝
ついに今日は朝から出航できることになりました!
港まで歩きながら
船酔いを恐れず気合いの牛乳を飲みます。
滞在中、北海道といえば牛乳だ!の気持ちから
毎朝必ず牛乳を飲んでいました。
港に着くなり
「結構着込んだね〜」と声をかけられます。
それもそのはず、わたしのいでたちは
防寒レギンスにジーンズを重ね、さらに防寒中綿パンツを履いていて
ハイネックのニットにライトダウンベスト
裏起毛のトレーナーにフリースインナーの付きのアウトドアジャケット、
さらに中綿インナー付きのアウトドアジャンパーを重ねるという
相当なモッコモコぶりでした。
やりすぎたかな…
そんな不安をよそにいざ出航すると風が刺さるように冷たい…
ここまで着こんだので身体は全く寒くありませんでしたが
カメラやスマホの操作がしやすいようにと指先の空いた手袋をしていたのでその指先と
ネックウォーマーで隠れない鼻筋から頬、目の当たりはキンキンに冷えていました。
あったかくしていくんだよ~
と先輩方に言われたとおり、しっかり着こんでよかったな、と思いを巡らせていると
港をでてまもなくに「イシイルカ!」という声が
見ると前日に丘の上から双眼鏡で見た三角形より
小ぶりで扁平な黒い三角形が2つ。
わたしは“イシイルカ”と言われると
爆発的な水飛沫をあげながら猛スピードで水面を横切るような写真の姿を想像していたので
言葉を選ばずに言うと、なんだか呆気のない出会いでした。
※イシイルカは泳ぎが速いことで有名で、
そのスピードはイルカ界最速!と言われています。
出てきては引っ込み、出てきては引っ込みする
小さく扁平な三角形(真っ黒!)を見て
「イシイルカって走ってないこともあるんですね!」と
謎の感想を呟いてしまいました。
「のんびりしているときはあんな感じだよ~」とガイドさんに教えていただき
あぁ、そうだよな、四六時中そんな爆発的なスピードで泳ぎ回ってるわけないよな、と
考えれば当たり前のことなのに、写真を見て、きっとこうだ、と想像していたことが覆り
遠くでゆったり泳ぐイシイルカに何かを気づかされたような気持ちになりました。
と、思いを巡らせている間に
あ!と誰かの声が聞こえたかと思ったその瞬間に
1頭のイシイルカが走りだし(前述した、水面に爆発的な水飛沫が起きるスピードです!)
あれよあれよともう1つ、1つと、水面が切り裂かれるような水飛沫が横切り(もはやその身体は確認できず、水飛沫しか見えないほどです!)気づけば5つの物体が船の近くを彗星のごとく駆け抜けていってしまいました。(目の前の2頭にしか注目できていなかったのですが、実はその近辺にあと3頭ほど居たようだったのです。)
写真に納めなきゃ!いや、これはとても追えないから動画!?と目の前で突発したイシイルカのフィーバータイムにただただ慌てふためくことしかできませんでした。
(慌てふためきシャッターを切った写真)
水面にほんの少し残った、余韻のような去り跡を眺めながら
小柄な身体でエネルギーを爆発させるように走り去っていったその姿にただただ圧倒されたのでした。
さて、まだ3日目の途中ですが
ここで〜その3〜は終了です。
拍子抜けするほど穏やかに現れ、彗星のごとく走り去っていったイシイルカの紹介でした。
後にも先にも、走るイシイルカを見ることができたのはこれが最後でした。
引き続き
〜その4〜にもお付き合いいただけると嬉しいです。