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スタッフコラム COLUMN

2023.12.06 その他その他

南極で魚釣り

飼育展示第1課松田@南極・昭和基地です。

私は、第65次南極地域観測隊の観測課題「海氷下における魚類の行動・生態の解明」(海氷下における魚類の行動・生態の解明|一般研究観測|観測課題|南極観測|国立極地研究所 (nipr.ac.jp))に参加しています。魚に超音波発信機を装着して放流し、それを海氷下に設置した受信機で測位することにより、魚の行動を観測するのが主な目的です。

昭和基地は東オングル島という島の上にあり海に囲まれていますが、海は結氷していて基地の周りは海氷に囲まれています。魚を採る為には、海氷に穴を開けて釣りをします。

氷に穴を開けて魚を釣る様子写真:氷に穴を開けて魚を釣る

南極の海にはノトテニア亜目(Notothenioidei)というグループの魚が多くいます。ノトテニアの仲間は血液や体液が凍るのを防ぐ物質を体内に持っていたり、ウキブクロが無かったりなどの特徴があります。ウキブクロが無いため海底に棲んでいる種が多く、南極で釣りをするときも海底に仕掛けを投入して狙います。

ショウワギス(昭和基地周辺で最も良く釣れる魚)写真:ショウワギス(Trematomus bernacchii)、昭和基地周辺で最も良く釣れる魚です

ハゲギス(海底よりも少し上にいます)写真:ハゲギス(Trematomus newnesi)、海底よりも少し上にいます