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スタッフコラム COLUMN

2024.08.03 無脊椎動物

真っ白!?な『タコクラゲ』

皆さんこんにちは(^^♪セミが鳴く季節になり、だんだんと暑くなってきましたね💦
今回紹介する生き物はこちら!

ご存じの方多いかと思います!そう!『タコクラゲ』です(^-^)
傘にある水玉模様が可愛いですよね(*^^*)水族館でも人気の高いクラゲとなっています(*^^)v

名古屋港水族館では、毎年夏頃から展示されますが、今年展示しているタコクラゲがこちら!!

なんと真っ白なタコクラゲ!!!(;・∀・)白色の中に少し青色もあって、また違った綺麗さがあります✨(※傘の中のオレンジ色はアルテミアという餌の色です)

なぜこのような色なのか…
それは、『褐虫藻(かっちゅうそう)』という藻類がこのタコクラゲには少ないからです。本来タコクラゲは、体内に褐虫藻を共生させて、褐虫藻が光合成をした一部のエネルギーをもらっています。

真っ白なタコクラゲは7月の初旬に沖縄からやって来ました。気象庁の資料によると、今年は台風(2号)が5月31日に発生して以来、1か月半以上も発生しなかったため、7月の沖縄周辺の海面水温は連日30℃以上と記録的な高温となっていました。

褐虫藻は海水温が30℃を超えるとクラゲから出て行ってしまいます。サンゴにも褐虫藻が共生していますが、やはり海水温が30℃を超えると褐虫藻が出て行ってしまい、結果としてサンゴの「白化」が起きます。

…ということで、断言はできませんが、真っ白なタコクラゲの出現は、沖縄の記録的な高水温に関連しているのかもしれません。水族館に来てからは、たくさん餌を食べてどんどん成長しているタコクラゲですが、今後1枚目の写真のようになるのか、はたまた白いままなのか…(;・∀・)
どちらになるのか興味深いですね!!

真っ白なタコクラゲは現在くらげなごりうむのクラゲラボコーナーにて展示中です!また変化がありましたら、スタッフコラムで更新していこうと思います!皆さん是非かわいい真っ白なタコクラゲを見に来てくださいね(*^▽^*)

 

飼育展示第1課 赤尾奈美