2024.11.02 魚類
Upside down
みなさん、突然ですが、「カウンターシェーディング」って知っていますか?
カタカナが苦手な私は・・・カウンターシェービングと間違えていましたが、髭剃りの話ではありません。
「カウンターシェーディング」とは逆影のことで、
動物の体表の日陰になる部分が明るい色に、光の当たる部分は暗い色になる現象です。
分かりやすいのはシャチで、背中側が黒くて、お腹側は白いですよね。
つまり、海で泳いでいるときに、背中側が暗い色をしていることにより海の色に溶け込み、
水中から水面を見上げた時には明るく、お腹側が明るい色をしていることにより水面の明るさに溶け込みます。
さて、私の担当しているウミガメではどうでしょうか?
アカウミガメを見てみましょう!!
ウミガメも背中側は暗い色で、お腹側は明るい色で、しっかりと「カウンターシェーディング」になっていますね。
このように、溶け込む体色にすることにより、敵に見つかりにくくなります。
当館はシャチをはじめ、イルカ、ウミガメの水槽は水中からも見ることが出来るので、ぜひこの機会に「カウンターシェーディング」の観察をしてみてはいかがですか?
さぁ、「カウンターシェーディング」が分かったところで、今回紹介したい生物はコチラ・・・
「サカサナマズ」!!
私の担当している南館2階レストラン「アリバダ」水槽にいる魚です。
なぜ逆さまなのか解明されていませんが、無重力でも逆さまになるという報告があります。
面白いのは・・・サカサナマズの「カウンターシェーディング」が逆さまってことです。
つまり、背中側が明るい色で、お腹側が暗い色をしています。
逆さまです!!
エサを食べる時も逆さまのまま、水面にあるエサを食べます。
そんなサカサナマズが、こないだ・・・水槽底に落ちたエサを食べているのを目撃しました。
なんと・・・普通の魚のように食べていました!!
サカサナマズからしたら、いつもとは逆さまです!!
何が逆さまなのか・・・ちょっぴりわからなくなりそうなUpside downの話でした!!
水族館に来た際は、ぜひ南館2階レストラン「アリバダ」で水槽を見ながら優雅なランチはいかがですか。
飼育展示一課 松本智美