2025.01.18 ペンギン
ペンギンタイムズからのお知らせ~アデリーのヒナすくすく成長中~
先日のスタッフコラムのとおり南館ペンギン水槽ではヒナがすくすくと成長しています。
今回は名古屋港水族館の飼育係が第65次南極地域観測隊の一員として南極へ行き、アデリーペンギンの繁殖地も実際に見てきたということからアデリーペンギンのヒナについて注目したいと思います。
アデリーペンギンのヒナはある程度の大きさまで成長するとフランス語で「保育所」の意味を持つ「クレイシ」と呼ばれるヒナだけの集団をつくります。
ヒナが小さいころは、オスとメスが交代で海に餌を獲りに行きます。しかし、ヒナが成長して大きくなるとそれでは追い付かなくなり、2羽同時に海へ餌を獲りに行くことになります。クレイシを作ることによって「密集することで互いの体温を維持する」、「捕食者から身を守る」などの役割を果たしているのではないかと考えられています。
実際に南極の営巣地では上の写真のとおりクレイシも見ることが出来たそうです。
ちなみに飼育下では餌を獲りに遠出をするということが無いのでクレイシが作られることは少ないと思うのですが・・・
ミニクレイシ?でしょうか。飼育下でも観察できました。
ただ、この状態でいることはほとんどなく、基本的には自分たちの巣で親と一緒にいることが多いです。見ることができたらラッキーかも?です。
さぁ、そんなアデリーペンギンのヒナですが他にも野生では外敵との争いも観察できたそうで、オオトウゾクカモメがアデリーペンギンの卵やヒナを狙う様子も現地で見られたとか。
飼育下では基本的に外敵がいませんので野生ならではの厳しさです(強いて言えば定期的に成長具合をチェックしに来る飼育係くらいでしょうか)。
ここからは南極へ行った飼育係から聞いた話をもとに簡単に紙芝居風?で紹介したいと思います。
いかがでしょうか。
やはり自然は厳しいですね。
あらためて親ペンギンとヒナのたくましさを再認識することができました。
皆さんもぜひ今だけの親ペンギンとヒナの姿を見に来てください。
成長は早すぎて2月頃にはおとなと同じサイズになり巣立ちを迎えます。
(これが皆さんのもとへ届くころにはもう大きくなっているかも・・・)
記事はこちら→22ペンギンタイムズ(アデリーのヒナすくすく成長中)【PDF:655KB】
飼育展示第一課 浅井 堅登