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スタッフコラム COLUMN

2025.02.27 その他その他

ペンギン脱走?!

先日、出勤しているときに、水族館の目の前の岸壁にたくさんのペンギンがいる??

ガーデンふ頭に大量の黒い鳥がいる様子

えっ????
ペンギンが脱走した??
いいえ・・・これはペンギンではなく「ウ!!」です!!
(漢字では「鵜」と書き、その中でも正確には「カワウ」という種類です。)

水族館の周りの名古屋港には、鵜以外にもたくさんの水鳥がやっていきます。(ほかにも・・・こんな鳥たちが→2022/9/17スタッフコラム2022/8/3スタッフコラム

それもそのはず、水族館の近くには水鳥の大切な湿地である「藤前干潟」があるからです。

名古屋港水族館から割と近くに藤前干潟はあります

藤前干潟といえば、愛知県を代表する湿地の1つです。
さて、皆さんはこの湿地に関する条約を知っていますか?
その名も・・・「ラムサール条約!!」
この条約は、1971年イランのラムサールで開催された国際会議の時に作られた条約で、正式名称は「特に水鳥の生息地として国際的に重要な湿地に関する条約」。
つまり、水鳥がエサをとったり、休憩したりする大切な湿地を保護するための国際的な取り決めです。

現在、日本国内では合計53か所の湿地が登録されています。
そして、2025年1/20~24日で開催された会議で、なんと名古屋市が「ラムサール条約湿地自治体」として認証されたんですよ。

認証されるには、湿地の保全・再生・管理への地域関係者の参加・普及啓発・環境教育等の推進に関する国際基準をクリアしなければなりません。

日本では新潟県の新潟市・鹿児島県の出水市が認証されており、今回認証された名古屋市は国内で3例目ということになります。
つまり、53か所のうち3か所しか認証されていない貴重な湿地が水族館の近くにあるのです。

水族館の近くにある湿地を知り、皆さんで豊かな自然環境を守っていきたいですね。
水族館を見た後は、水族館の外にいる生物たちもぜひ目を向けてみてください。

飼育展示第一課 松本 智美