今が旬!シロウオ展示中
少し前まであんなに極寒でしたが、あっという間に名古屋の桜も開花し、筆者は花粉にやられております。
そんなことはさておきまして、3月25日から南館2階のエントランスにて春の季節展、「春告魚(はるつげうお)」がはじまりました。
今回の主役は…

こちらの透き通った綺麗な魚、活きたまま食す、あの「踊り食い」で有名なシロウオです。漢字では「素魚」と書きまして、ハゼの仲間です。
春に漁獲量が増える、旬を迎える魚を「春告魚(はるつげうお)」と言い、シロウオも春告魚の中のひとつです。
ぜひ、今回の季節展担当として、シロウオの踊り食いの感想も伝えたいところですが……実は私、食べたことがありません(;・∀・)
「水槽のシロウオ、味見すれば?」という何人もの飼育係のブラックなジョークが飛んできますが「なんてこと言うんですか!!!」とかわしつつ大切に飼育しております。
さて、展示が始まりまもなく、お客様からこんな質問をお受けしました。
「この魚は大きくなったらどんな姿になるの?」
はい、実はシロウオは大きくなっても全長5cm前後程度です。
つまり現在展示しているシロウオたちは立派な大人、最大サイズなのです。
その証拠にお腹のあたりをよく見ると…

性成熟を迎え、卵を持っているメスもいます。
シロウオは外見的には成体(大人)には見えず、体が透明という一般的な幼魚の特徴を持ったまま生殖巣が発達し、性成熟を迎える「ネオテニー(幼形成熟)」と呼ばれる性質があります。
成体なのに幼魚のように見えるのはシロウオの面白い特徴なんですね✨
魅力満載なシロウオですが、儚(はかな)い一面も持っています。
シロウオのメスは産卵を迎えると、オスはメスの産んだ卵を保護し終えた後…命が尽きてしまいます。寿命はわずか一年というとても儚い魚なんです(;;)
季節展「春告魚(はるつげうお)」は4月13日(日)まで行っております。
魅力あふれる儚きシロウオ、是非見に来て下さい!

飼育展示1課 尾田 愛実