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スタッフコラム COLUMN

2025.04.27 魚類

これぞ深海魚!ザラビクニン

ついに名古屋港水族館の深海コーナーにクサウオ科の魚類「ザラビクニン」が展示されました!

 

クサウオ科の魚類といえば、2022年に小笠原海溝の水深8336ḿで撮影され、世界最深部で発見された魚としてギネス世界記録認定されたのがそうですし、それ以前に世界最深部にすむ魚として報告された魚類もそう。ですから、深海コーナーにクサウオ科の魚類を展示することは私たち飼育員のあこがれだったのです。

今回展示している個体は新潟市水族館マリンピア日本海から譲渡していただいたものです。本当にありがとうございます。

とろんとした体、ほんのり赤味がかった透明感のある体色。

深海の「高水圧」「真っ暗闇」環境に適応した、深海魚らしい姿をしています。

でも・・・思ったよりも動くんです!

深海魚といえばじっと水槽の底の方でじっとしているイメージがありますが、彼らは水面近くにいることが多く、常に尾びれをゆっくりと動かしています。そして、給餌の時のがつがつ感はこちらがちょっとひるむほどです。

 

この機会に「深海魚らしい深海魚」をぜひじっくり観察してみて下さい。

一見何もいない水槽に見えるかもしれませんが、そんな時にはちょっとかがんで見上げてみてくださいね。

 

ザラビクニンは1年で一生を終える生物です。6月から9月に産卵すると死んでしまいます。

その前にできるだけたくさんの方に見ていただければと思います。

飼育展示第一課 伊藤友香