「レッドモンスター」と呼ばれるアオリイカがいることを知っていますか？

実は日本のアオリイカは大きさや体色、生態の違いから「アカイカ」、「シロイカ」、「クアイカ」の3種に分けられると認識されています。その中でも「アカイカ」は体重5ｋｇ以上に成長することがあり、大型個体は釣り人達からは「レッドモンスター」と呼ばれ憧れの存在です。

三重大学実習船で採集された大型アカイカ

名古屋港水族館では三重大学との共同研究で種子島から「アカイカ」の卵を輸送し、ふ化をさせ飼育しながら発生や生態などの観察、研究を行っています。

種子島から輸送されたアカイカの卵

ふ化直後のアカイカの赤ちゃん（全長約1.0ｃｍ）

2021年7月に種子島より運んだ卵から無事に孵化した「アカイカ」を南館の日本の海コーナーで展示開始しました。名古屋港水族館では初めての「アカイカ」の展示になります。しかも「アカイカ」の水槽の隣には愛知県内で採集した「シロイカ」も並べて展示しています。
「アカイカ」と「シロイカ」の違いを見比べることができるわけです。
こんな展示はなかなかないと思いますのでこの機会に是非ご覧いただきたいです。ただ、毎日のようにアカイカを世話してきた私でも外見に明確な違いを見出すことができていませんし、現状はシロイカのほうが大きく育っています。

写真では体色に違いがありますがアカイカが白ぽくなっている時もあれば
シロイカが茶色い体色をしている時もあります。

今はまだ手のひらサイズのレッドモンスターですが、その名に恥じない立派な大きさに育ってくれることに期待しています。