2025.06.22 その他
サンゴ産卵しました
2025年6月8日に南館2階「生体サンゴ水槽」でサンゴの産卵を確認しました。
名古屋港水族館では初めての確認になるのでこれまでの経緯を簡単に記します。
2014年12月より生体サンゴ水槽ではミドリイシやキクメイシ、コモンサンゴといったイシサンゴをはじめとした“生きたサンゴ”を展示してきました。
名古屋港水族館としてもサンゴの飼育は2014年当時がほとんど初めてで、展示を開始したときはいつか水槽でサンゴの産卵が見られれば・・・という秘かな思いがありました。
サンゴの飼育も順調だったり思うようにいかなかったりと紆余曲折ありましたが、2023年6月に初めて体内で卵を保有しているミドリイシを発見しました。
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サンゴの産卵のタイミングは種によって違いますが、大潮付近の深夜に行われるということで卵を発見した当時は何度か深夜に水槽を観察していたのですが、産卵を観察することなく、いつの間にかサンゴが保有していた卵は無くなっていました。
翌年2024年も卵を保有していることは確認できましたが産卵を観察することなくまたしてもサンゴの体内の卵はなくなってしまいました。
2025年は例年より早い4月からサンゴが体内に保有している卵を発見し、さらにはこれまで1種のサンゴしか卵を持っているのを確認していなかったのですが、新たに2種、計3種のサンゴが卵を持っていることを確認しました。
2025年6月8日の朝、水槽内の海水がやや白濁していました。
普段は透き通る透明な水槽なのに何か水槽の不具合があるのではとよく観察してみると水槽内にたくさんの小さな粒状のものが舞っておりすくって観察してみるとサンゴの卵でした。
恐らく6月7日から8日にかけての夜間に産卵したのだと思われます。
サンゴが卵を次々に放出する、そんな光景を見ることはできませんでしたが、水中にたくさんの卵が舞っていたおかげで産卵の確認ができました。
今回産卵したミドリイシ類は産卵のタイミングが年1回で今年はもう終わってしまいました。
来年以降も産卵はすると思うのでサンゴが卵を放出する映像を皆様にお届けできればと思います。
飼育展示第一課 星野