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スタッフコラム COLUMN

2022.11.02 魚類

“幻の魚”スマが搬入されました!

10月5日、名古屋港水族館に“幻の魚”と呼ばれる「スマ」がやってきました。
スマが搬入されるのは実に3年ぶりです!

スマはマグロやカツオと同じサバ科に属しており、背中側にある縞模様と胸鰭の下にある黒い斑点模様が特徴的な魚です。インド洋や太平洋の比較的暖かい海に生息しており、自然界ではあまり大きな群れを作らずに回遊します。そのため網にかかることが少なく、市場にもめったに並ばないため、「幻の魚」「幻の高級魚」と呼ばれているんです。

ここで、スマの搬入の様子を紹介しましょう!
スマは愛媛大学南予水産研究センターから8時間かけて活魚車で運ばれました。


活魚車には写真のような水槽が4つ並んでいます。
この水槽に飼育員が入って、担架を使ってスマを一匹一匹丁寧に取り上げます。


スマが驚いて壁にぶつかったりしないよう、上手に魚を誘導して担架に入れるというテクニックが必要で、魚の動きを読む“勘”が大切です!

取り上げられたスマは、バケツリレー方式で運ばれ、写真左手前にある大きな黒いタンクに一旦収容します。担架からリリースする際も、スマが急に泳ぎだして壁にぶつかる可能性があるため、細心の注意が必要です。
そして、黒いタンクごと3階にある黒潮大水槽のバックヤードまでクレーンを使って持ち上げます。

持ち上げたタンクを黒潮大水槽に浮かべ、ゆっくりと傾けると…スマが水槽へと泳ぎ出ました!このようにしてスマたちは皆さんの目の前にやってきます!
一度に全てのスマを運ぶことはできないため、今回はこの一連の流れを4回繰り返し、約1時間半かけて全個体を搬入しました。無事、水槽デビューです!

搬入後、エサを与えてみたところ長旅でお腹が空いていたのか元気よくエサを食べました!

大きな群れを作って元気に泳ぐスマを新しく仲間に加え、ますます見ごたえが増した黒潮大水槽をぜひ見に来てください!