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スタッフコラム COLUMN

2020.11.10 魚類

ちょっと珍しい生き物が取れました part2

前回は採集で偶然捕まえた「ハナオコゼ」を紹介しました
今回も同じ採集で捕まえた魚を紹介します。

その魚がこちら。

全長5㎝程のこの魚は「オニカマス」の幼魚です。

あれ?と思う方もいるんじゃないでしょうか。オニカマスは英名「バラクーダ」という名でダイバーや釣り人にもよく知られている、あの全長1.8mほどの大きな魚です。バラクーダ=オニカマス、つまり写真の魚はバラクーダの幼魚なのです (*゜0゜) ビックリ!

オニカマスは、映画ファインディングニモの冒頭で、ニモたちの卵を襲ったあの魚のモデルとなった魚です。鋭い歯を持っていて、光るものに突進する危険な魚なのです(・ρ・*)ヒエー

成魚はサンゴ礁やその沖合で生活するためこの辺りではほとんど会えませんが、幼魚のうちは黒潮にのって本州の河口や漁港の中などにもやってきてくれるんです!!

オニカマスの幼魚は、上の写真やこの写真のように常に少し頭部を上にしてずーーっと動かずに浮いています。これは漂う「ヒルギ類(マングローブを構成する樹木)の胚軸(はいじく)」に擬態していると考えられています。胚軸とはヒルギ類の種子の長く伸びた部分です。

本来、オニカマスの幼魚が生活するのは熱帯地方にあるマングローブの生えた汽水域ですからヒルギ類の胚軸に擬態している訳ですが、マングローブの無いこのあたりの漁港では小枝などの漂流物にも非常にマッチしていました。見つけた時もゴミかと思って一度スルーしてしまったほどです・・・

そんなオニカマスの幼魚を、現在、南館2F季節展のコーナーで展示中です。
このまますくすく成長してほしいですね!

めざせ!1メートル越え!!ヾ(@>▽<@)ノ