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スタッフコラム
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スタッフコラム COLUMN

2025.04.04 無脊椎動物

あなたはだあれ?

みなさま、“個体識別”は得意ですか?

 

個体識別とは、生き物たちを一頭一頭、一匹一匹それぞれ誰なのかを見分けることです。

 

水族館のシャチやイルカを見て名前が分かったり、家の近くにいる猫を見て「最近あの猫見ないな~」なんて思ったり…野生動物も個体識別をして調査することがあります。

 

水族館で飼育している生き物の中には、個体識別をして管理している種も多くいます。

もちろん、私の担当している水槽でも個体識別をして、生き物の管理を行っています。

 

その担当する水槽とは…

 

こちらです!

この水槽では、磯にいる生き物を展示しています。

そして本日ご紹介したい生き物は…

イトマキヒトデです!

「あれ、個体識別の話じゃないの?」「イトマキヒトデ?」

と思われた方もいるかもしれませんが、私たちはイトマキヒトデも個体識別して飼育しています。

 

「ヒトデなんてみんな一緒でしょ!」「どうやって見分けているの?」

というような声が聞こえてくる気がするので、見分け方についてご紹介していきたいと思います。

 

見分けるポイントとしては、模様や色、形などです。

たとえばこちら…

よーく見てみると…

“S”のような模様が!!!

 

とても特徴的な模様をしています。

次は比較してみましょう。

 

2匹を比べると、模様に大きな差があることが分かるかと思います。

色も比較してみましょう。

 

色にも大きな差がありますよね。

比較するととても分かりやすいですが、もちろん飼育係は1匹ずつ見ても識別することができます。

1匹ずつ個体識別することで、「今日はどこにいるかな?」「エサは食べたかな?」など飼育するうえで必要なことを個体ごとに把握しています。

毎日、生き物たちの様子をしっかりと観察し、よりよく暮らしてもらうにはどうしたら良いか試行錯誤しながら取り組んでいます!

ぜひ、タッチタンクに来た際にはヒトデたちの特徴を探しながら観察してみてください。

常に5匹前後のイトマキヒトデを飼育していますが…

先日のブログ【目立ちたくないスターたち】にもあったように、タッチタンクのスターともいえるイトマキヒトデたちは隠れることがとてもお上手なので、ちらっとみるだけでは見つけられないことも多いです。

ぜひ足を止めて、岩の隙間や壁などをじーーーっくりと観察していただけたらうれしいです。

 

学習交流課 山崎桃子