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スタッフコラム COLUMN

2025.06.05 魚類

エッグスポット

「エッグスポット」って検索すると、おいしいオムライスのお店がたくさん紹介されますが・・・今回は、南館2階レストラン「アリバダ」水槽にいる、レッドゼブラシクリッド(魚)のお話です。

レッドゼブラシクリッドは、観賞用に品種改良されたオレンジが鮮やかな魚です。

この魚は、口の中に卵を入れて、そのまま口の中でふ化をさせ、稚魚がある程度までの大きさになるまで口の中で育てる「口内保育=マウスブリーディング」という方法で子育てをします。

さて、レストラン水槽にいるシクリッドたちをよく見ると、尻ビレに模様があります。

こちら・・・

この模様、「エッグスポット」と呼ばれています。

メスは水槽内の流木や壁に卵を産みつけた卵をすぐに口の中にくわえていきます。

オスは尻ビレの「エッグスポット」をメスに見せ、「エッグスポット」を卵と勘違いしたメスが咥えようとしたときにオスが放精することで、メスの口の中の卵が受精し、卵が育っていきます。

つまり、卵に似せた尾ビレの模様を、「エッグスポット」といい、エッグスポットが大きく、目立つオスがより子孫を残せる仕組みになっているというわけなんです。

シクリッドたちの繁殖戦略「エッグスポット」をみなさんも探してみてくださいね!!

ちなみに、レストラン「アリバダ」には美味しいオムライスもあるので、ある意味水族館のエッグスポットかもしれません。

飼育展示第一課 松本