©2024 All Rights Reserved. Nagoya Port Foundation

スタッフコラム COLUMN

2020.06.02 カメ

祝!水族館生まれのアカウミガメ初産卵

ビックニュースです!

5月28日の午前1時頃、水族館で1997年に生まれたアカウミガメCc97-11が水槽に隣接されている砂場で79個の卵を産卵しました!!なんとなんと~初産なんです!

アカウミガメCc-97-11

名古屋港水族館にとって当館生まれの個体が産卵したことは、初めてのことでおめでたいムードです!!
今回の卵から無事子ガメが生まれてくれれば、おばあちゃん(CcW-06)とお母さん(Cc97-11)との親子共演も夢じゃないかもしれません!楽しみです~♪
産卵が分かった朝、飼育員たちで「おめでとうございまーす!」とまるで身内に赤ちゃんが生まれたような雰囲気でした♪

水槽と隣接した砂場

矢印の場所まで上陸して産卵しているのを、砂場上部に取り付けてあるカメラで確認しました。

卵をそのままにしてしまうと温度管理が難しいなどの理由で、カメラで詳しい場所を特定した後、産卵された南館3階の砂場から別館の「カメ類繁殖研究施設」へ卵を埋め戻す為の作業を行う様子をご紹介します!

確認した産卵場所

掘り出す場所が分かるようにカメラで確認後「マーカー」を入れておきます。

掘り出し作業風景

手で慎重に掘っていきます。
卵が見えた時の深さ・温度と、取り終えた深さ・温度を計測します。
偶然居合わせたお客様も興味津々です♪

卵の上下を反転させてしまうと、発生が止まってしまいます。頂点に色鉛筆で印をつけてそっと運びます。

卵の計測

カメ類繁殖研究施設に移動して、卵の大きさと重さを計測します。
79個の卵の平均(長径)44.2cm・(短径)35.9cm・(重さ)35.8gでした。
計測し終わった卵は、同施設にある孵化用砂場に埋め戻します。

直径約20cm・深さ約50cmの穴を掘ります

穴の温度を計測
孵化に適した環境か確認します。

卵の埋め戻し
色鉛筆で頂点に付けた印が上になるように、掘った穴にそっと埋め戻していきます。

卵を入れ終えた上部の温度と深さを測定

ネットで囲み孵化に備える

孵化時はいっせいに子ガメが這い出すので、砂場から落下するなどの危険から守るために周囲をしっかりネットで囲みます。

そして、約2か月後の誕生を見守るばかりです!産卵を初めて経験したCc97-11にも「おめでとう!お疲れ様」と声をかけてあげたいですね!
今シーズン、もしかすると同じ個体が数回産卵することも予想されます。現在は、他の個体の産卵の可能性もある状況です。どうか頑張ってほしいです。
夏に元気な子ガメに会えるのを楽しみにしていましょう♪