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2024.04.14
南知多ビーチランドの協力を受け、当館バンドウイルカが人工授精により妊娠しました
名古屋港水族館で飼育しているバンドウイルカ「ウィニー」が、人工授精により妊娠しました。無事出産すれば、当館では3例目の事例となります。
今回は精液保存の技術・実績があり、当館との技術協力関係にある南知多ビーチランドで飼育しているバンドウイルカの精液を用いて人工授精を実施しました。順調な経過をたどれば、今年の9月から10月頃の出産の予定です。
妊娠個体
個体名 「ウィニー」(推定21歳)
体長 270㎝
体重 260㎏
搬入日 平成17年5月30日
人工授精の実施
令和5年9月19日、20日
妊娠確定の経過
令和5年10月 血中黄体ホルモン(妊娠を示すホルモン)濃度の高値維持を確認
令和5年12月 超音波検査で胎仔を確認できたため妊娠を確定
超音波(エコー画像)(撮影日:令和6年3月8日)
名古屋港水族館での鯨類繁殖
名古屋港水族館では、平成13年の北館の開館当初から鯨類の若齢個体を中心とした飼育、繁殖研究を進めてきており、平成20年代からは繁殖による出産も経験してきました。バンドウイルカについては、自然繁殖で3頭、人工授精で2頭の計
5頭が順調に成長しています。
名古屋港水族館 館長 栗田正徳のコメント
野生からの生物の導入を極力減らし、繁殖により展示生物を維持していくことは水族館の義務と言ってもよいでしょう。人工授精のような技術は義務を果たすための重要な技術です。今後も、このような技術を継承しながら、凍結精液による人工授精など新たな挑戦もしていきたいと思います。