海生哺乳類の生理状態を調べる研究が国際学術誌に掲載されました
名古屋港水族館のイルカ、シャチ、ベルーガを含む 12種42頭の海生哺乳類を対象とした研究結果が学術誌に掲載されました。
論文タイトル
First Comprehensive Study of Telomere Length Measured by Southern Blot Hybridization and Oxidative Stress Across 12 Captive Marine Mammal Species
著者
Haruka Nakajin, Satoko S. Kimura, Yuichi Mizutani, Koji Kanda, Takashi Kamio, Kensuke Yamada, Rieko Toriyama, Takaomi Ito, Ikuo Wakabayashi, Sayo Sonezaki, Yasuaki Niizuma
下線太字が名古屋港水族館((公財)名古屋みなと振興財団)職員 ※京都大学、名古屋大学、名城大学、京都水族館、海遊館、鳥羽水族館による共同研究です。
掲載誌
Marine Mammal Science, 42:e70113
https://doi.org/10.1111/mms.70113
論文概要
本研究では、名古屋港水族館で飼育しているイルカ、シャチ、ベルーガを含む12種の海生哺乳類を対象として、細胞の染色体末端にあるDNA構造「テロメア」の長さと、体内の酸化ストレスを示す指標を測定しました。その結果、テロメアの長さは 約12.1〜13.9kbの範囲にあり、年齢とともにわずかに短くなる傾向が確認されました。また、鯨類と鰭脚類の間で大きな違いは見られませんでした。海洋哺乳類ではこのようなデータがまだ少なく、本研究は血液を用いて複数種を同じ方法で比較した初めての基礎データとなります。今後、野生個体を含めた研究を進めることで、海洋哺乳類の生理状態を理解するための重要な基礎資料となることが期待されます。

バンドウイルカの採血の様子

DNA抽出用に血液を分ける様子




